介護職のイメージといえば、必ずしも好意的なものばかりではないことが多いでしょう。むしろネガティブなイメージの方が目立っているのが現実かもしれません。介護保険の仕組みや制度が確立してから既に長い年月が経過しており、国や自治体が中心となって運営をしてきましたが、試行錯誤の連続というのが実態です。
介護施設を悩ます原因になるのが、増え続ける入所者に対して十分に人員が足りていない点です。例えば、1人の介護スタッフが担当する入所者が現状の3人から4人に増えることは多くあります。施設運営の責任者であるマネージャーとしても頭の痛い問題であることが事実です。介護サービス全体を所轄する厚生労働省では、ガイドラインを策定するなどして介護現場の望ましい運営のあり方を示していますが、現実は厳しいと言わざるを得ません。
しかし、ネガティブなイメージがある一方で、近年ではポジティブな面があることも知られるようになってきました。高齢化社会がますます進む日本の現状を考えれば、介護業界はのびしろの大きな業界です。そのため、介護職に関する資格である介護福祉士やケアマネージャー、生活相談員といった資格を取得することは今後大きなメリットになるといえるでしょう。また、社会貢献という観点から見た場合には、満足度も大きく期待できるでしょう。
一般的な会社員や公務員の仕事では味わうことができないような感動ややりがいの場面にも遭遇することも多くあります。需要が高まる一方で介護職に求められるスキルなどは徐々に多様化してくることは事実です。医療機関との緊密な連携や行政との情報共有など、やるべきことはたくさんありますが、今後需要の高まる業界で働くことが大変意義のあることでしょう。